
企業や団体に宿泊や宴会を提案したり、旅行代理店と協力して宿泊プランを作るなど、ホテルの稼働率や収益を左右する重要な役割を担います。
サービスの現場だけでなく、ビジネス感覚や交渉力を活かしてキャリアを築きたい方にとって、営業部門は大きなやりがいと成長のチャンスがある職種になるでしょう。
一方で、やりがいやお給料面・勤務形態などが気になるという方も多いと思います。
そこで今回は、前回の営業部門の仕事内容、営業部門のやりがい・給料・勤務形態に続き営業部門で働く方法や必要なスキルについてご紹介します。
これからホテル業界で働きたい・ホテル業界でキャリアを積みたいという方は是非参考にしてみて下さいね。
ホテルの営業部門で働くには
ホテルの営業部門で働くには、主に下記の3つの方法があります。
①現場で経験を積んでキャリアチェンジする
②別業種のマーケティング・広報・営業などの経験
③ホテル専門の転職エージェントに登録する
営業部門の仕事は、ホテル全体を知る必要があるため、未経験や新卒ですぐに営業部門に就くのは難しくなります。
基本的には、入社後、宿泊部門・料飲部門・宴会部門など現場で経験を積み、ある程度マネジメントまでできる立場までキャリアアップすると、営業部門など他の部署へ異動する事が可能となります。
営業部門の職種にもよりますが、早い方だと入社2〜3年程で異動するケースもあります。
将来的に総支配人を目指したいという方にとっては、営業部門は経験しておくべき職種になります。
●現場での一般スタッフ
(宿泊部門・宴会部門・料飲部門)
↓
●ヘッド(キャプテン)
↓
●チームリーダー
↓
●営業部門(マーケティング・営業・広報)
↓
●アシスタントマネージャー・マネージャー
↓
●副総支配人・総支配人・経営幹部 etc
中途採用の場合は、社会人として営業などの経験が必須となる事が多いです。
外部の方と接する機会も多いため、ホテルの顔として一般的な礼儀やマナー・コミュニケーション能力が欠かせません。
また分析・企画・提案などPCスキルや営業スキルなどが必要となります。
他業種のマーケティング・営業・広報経験などがあると活かす事ができるでしょう。
異業種の経験を活かす
前述したように、様々な専門的なスキルが必要になる営業部門。
そのため、未経験からチャレンジできる求人は少ないでしょう。
ホテルではなくても、違う業界でマーケティングや法人営業・広報の経験者が優遇されます。
ホテル専門転職エージェントを利用する
ホテル業界未経験の場合は、転職エージェントを利用すると転職への近道になります。
特にホテル業界に特化したエージェントを使うと多くのメリットがあります。
業界の最新の情報が入ってきやすく、より詳しく業界についての情報をお伝えする事ができるからです。
また、企業とのパイプが太い為、非公開求人や最新求人が入ってきやすい点等があげられます。
その他にも・・・
・各ホテルの採用基準を把握
・キャリアアドバイザーの業界知識が豊富
・非公開求人の紹介
・年収交渉
・履歴書や職務経歴書の添削
・転職活動の相談など様々な形でバックアップ
・ホテル業界知識の知識が豊富
・ホテル業界専門の面接対策
などなど
自分では交渉しにくい年収交渉や、求人資料だけでは分からない就職後の様子などもご案内させて頂きます。
また、第三者が加わる事により客観的に御自身を見直す事で新たな魅力を発見できるという可能性があるという点も大きなメリットだと思います。
ホテルの営業部門に必要なスキル
続いて、ホテルの営業部門に必要なスキルをご紹介していきます。
①ホスピタリティ
サービス業界の最高峰とも言われているホテルのお仕事。
何より大切なのが、ホテルマンとしてのホスピタリティです。
ホテルでのお仕事には、表に立つ人と、営業部門のようにバックヤードで働く人がいますが、共通しているのはお客様に喜んでもらうために業務を遂行する事。
お客様へのおもてなしの心が1番大切になります。
お客様のニーズや気持ちを察し、「どうすれば喜んでもらえるか」「より満足のいくサービスを提供できるか」という視点で仕事を進めていく事が重要になります。
②分析力・問題解決能力
マーケティングの場合は、市場のトレンドや顧客のニーズ・自社の課題を緻密に分析し、そこからインサイトを得て企画を立て実践、その後に結果の分析といった仕事がメインになります。
企画を成功させるためには、調査スキル・分析力・発想力・課題を解決する能力が必要となります。
③戦略的思考・粘り強い精神力
ホテルのブランディングや営業は直ぐに結果が出なかったり、自分の企画が成功しないといった事もあります。
長期的な視点で試行錯誤しながらより良い戦略を練っていかなければなりません。
そのため粘り強い精神力や、実行する能力が求められます。
④タスク管理スキル
沢山のタスクをこなす必要があるマーケティング・営業・広報の仕事。
現場のスタッフも勿論日々忙しいのですが、職種も細かく縦割りで分業化されているためルーチンでの仕事も多くなります。
しかし、営業部門は、複数の業務を同時に進行する事が多く、計画立案やスケジュール管理能力も重要になります。
また、限られた予算内で企画を実施しなければならないため、予算管理スキルなども必要となります。
⑤コミュニケーション能力
営業部門の仕事は、広告代理店や旅行代理店・マスコミなど様々な外部の人と接する事や、社内の他部門のスタッフと関わる事も多くなります。
コミュニケーション能力とは、相手の要望や希望を的確に理解・判断し、自分の意見を言葉で伝える事。
他の部署や経営陣に効果的に伝える能力、顧客・メディアなどの外部企業と円滑に話を進めていける能力などが求められます。
料飲部門・宴会部門など、下記のような部署の多くのプロフェッショナルが携わり、お互いに協力し合ってより多くの価値を提供していきます。
(フロント・ベル・コンシェルジュ等)
・料飲部門
(サービス・調理・パティシエ等)
・宴会/婚礼部門
(サービス・ウェディングプランナー等)
・営業部門
(企画・セールス・広報等)
・管理部門
(人事・総務・経理等)
内外どちらの仕事にも、様々な立場の人と良好な関係を築いていける高いコミュニケーション能力が必要となります。
⑥リーダーシップと協調性
営業部門の仕事は、同じ部門のスタッフや他の部門と協力して成功に導いていかなければなりません。
自分が中心となり、的確な指示出しなどを行い、様々な部門と協力してより価値のある商品をお客様に提供していきます。
社内の部門や他企業を超えたプロフェッショナルで1つのプロジェクトを作り上げていくので、リーダーシップ・協調性・チームワーク力などが必要となります。
⑦クリエイティブスキル
プレリリースやWEB関連も担当する場合は、広告やポスター・SNSなどのビジュアルデザインの基本的な知識や技術、また魅力的かつ効果的に記事を書く文章力も求められます。
営業に関してもお客様に提案する資料作成を自ら行いますので、自社のホテルの魅力をどれだけ伝えられ契約まで持っていけるかどうかは営業の腕にかかっています。
⑧語学力・国際的な視点
前述したように、近年のホテル業界では、訪日外国人も増え海外からのお客様を迎える機会も増えています。
海外の顧客と直接やりとりできる語学力や国際的な視点があると、より有利になるでしょう。
特に、高級ホテル・外資系ホテル・都心部・空港の近く・観光地などのホテルでは語学力は必須となる事も。
英語だけでなく、韓国語や中国語が話せるとより有利になります。
⑨ITスキル
エクセルの知識や技術・ウェブサイトの管理や簡単なHTML/CSSの知識・広告管理ツールの使用経験があると役立ちます。
また、SEO・SEM対策として、 検索エンジン最適化や検索エンジンマーケティングの基本的な知識、Instagram・Facebook・Instagram・Xなどソーシャルメディアを効果的に活用するスキル、コンテンツマーケティングスキル、データ解析スキルなどがあるとより効率よく業務を進めていけるでしょう。
また、近年では業務の効率化により企業のIT化も進んでいます。
業務をするにあたり、クラウドの共有システムの利用・オンラインでの対応・iPadの利用・SNSの更新などPCを使っての仕事が殆ど。
このように、オペレーションで使用するツールの機能を使いこなせていると業務の効率化にも繋がります。
まとめ
今回は、ホテルの【営業部門】で働く方法や必要なスキルに関してご紹介しました。
ホテルの営業部門は、直接ホテルの売り上げに関わる重要な部署です。
その分責任も大きく売上へのプレッシャーもありますが、自分の力でホテルの売上やイメージをより良い方向へ導く事ができた時には大きな達成感ややりがいを感じる事ができるでしょう。
直接お客様と関わる事は少ないですが、営業部門で働く際にも、何より大切なのがホテルマンとしてのホスピタリティ。
お客様へのおもてなしの心が1番大切になります。
お客様のニーズや気持ちを察し、「どうすれば喜んでもらえるか」「より満足のいくサービスを提供できるか」という視点で仕事を進めていく事が重要になります。
ホテルの営業部門で働くには、まずは現場でしっかりと経験を積む事が大切です。
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2025.09.02