pixta_60897431_M.jpg
 


「接客が好き」「人を喜ばせる仕事がしたい」——そんな思いから、ホテル業界への転職を考える人も多いのではないでしょうか。

今回は、前回のコラムに続き、ホテルの中途採用での転職活動のポイントや、未経験でホテルへの転職を成功させる方法をご紹介します。

これからホテル業界で働きたいと考えている方は是非参考にしてみて下さいね。

 

 

 

ホテルへの転職活動のポイント

 

未経験でホテルに就職したい場合は、ポイントを抑える事で転職しやすくなります。

それぞれの詳細をご紹介していきます。

 

 

未経験でチャレンジしやすいホテル業態

 

ホテル業界が全くの未経験という場合は、ビジネスホテルやチェーン展開している日系ホテルからチャレンジしてみるのがおすすめです。

外資系ホテルや高級ホテルよりも、サービス面や料金の面でハードルが少し低くなる事から、未経験でも応募しやすい業態となっています。

実際に応募条件を見ても、未経験可となっているケースが多いです。

近年では、チェーン展開している大手ビジネスホテルの出店も相次いでおり、オープニングスタッフでの募集も見受けられます。

特に接客や営業経験があれば、内定が出やすい傾向にあるでしょう。

※日系ホテルとは
日本の企業が所有・経営・運営を行うホテルで、日本人に合わせたサービスの提供や日本のおもてなしを重視したホテル。

日本に拠点を置いており、都市部や駅周辺の「シティホテル」、ビジネス向けの「ビジネスホテル」、観光地の「リゾートホテル」などがあり、利用目的や価格帯は様々です。

主に、日本資本で日本国内でホテルチェーン展開している企業は、不動産系や鉄道会社系・専門系がメインでしたが、近年では異業種の参入も相次いでいます。

 

◎ホテル業界で経験があるのであれば、外資系ホテルや日系の高級ホテルへの転職が有利になります。

外資系ホテルは基本的にラグジュアリーホテルが多くなっており、求められるスキルが高くなります。

そのため、キャリアアップ転職の場合は、ホテル業界の経験者が優遇される傾向にあります。

もしこのようなホテルで働きたいのであれば、アルバイトや契約社員からスタートしてホテルでの経験を積んだり、価格帯の低いホテルで接客経験や営業経験・語学力などのスキルをつけてから、最終的に高級ホテルで働く事を目指すのも良いでしょう。

 

 

未経験でもチャレンジしやすい職種

 

ホテルには様々な職種がありますが、未経験でもチャレンジしやすい職種が下記になります。

 

【①フロントスタッフ】

主な仕事内容は、チェックイン・チェックアウトの手続き、宿泊予約管理、宿泊客への各種案内や手続き、お会計など。

ホテルのフロントはお客様が最初と最後に必ず立ち寄る場所です。

ホテルの顔として明るい笑顔やマナーはもちろんの事、言葉遣いや時には語学力も求められます。

そのため、ホテルのフロント業務は経験者が優遇されますが、未経験からチャレンジしたい場合は、ビジネスホテルからスタートするのがおすすめ。

何かあった時に1番にフロントに確認する宿泊客が多いため、ホテル内の全ての事を把握している事が必要であり各部署との連携も大切になってきます。

 

【②ベルスタッフ】

フロントスタッフは経験者が優遇されますが、ベルスタッフは未経験者でもチャレンジできます。

到着した宿泊客の荷物を預かり、フロントや客室まで案内する仕事で、フロント業務の補助的な役割があります。

出入り口周辺やロビーなどで、多くの宿泊客と接する機会が多いため、常に気を配り明るい笑顔や接客マナー・振る舞いなどが求められます。

ベルマンとしてキャリアを積む事も可能ですが、経験を積んだ後に他の部門へステップアップしていくケースが多くなっています。

ホテリエへの第一歩として経験しておきたい大切な仕事です。

 

【③ハウスキーパー】

客室係とも呼ばれており、客室の整備・清掃・管理などを担当するスタッフの事を指します。

お客様と接する機会は少ないですが、ホテル業務の中でも多くの人手を必要とするため、未経験者でもチャレンジしやすい部署でもあります。

主な仕事内容は、客室の清掃、アメニティ・備品の補充、ベットメイキング・寝具の交換などで業務は多岐にわたります。

チャックアウトからチェックインまでの短い時間内に素早く清掃しなければなりません。

想像以上に忙しく大変な作業となり、ホテルにとってハウスキーピングは重要な仕事の1つになります。

 

【④サービススタッフ】

レストラン内での接客全般を担当するスタッフで、未経験者がチャレンジしやすく、最初に配置される事が多い部署。

主な仕事内容は、ご案内・オーダーテイク・料理の提供・お会計・後片付け・テーブルセッティングなどです。

接客をする上で大切なのは、お客様に居心地の良い環境を提供でき、自分の接客でお客様が心地よい・嬉しいと感じてもらう事。

来て頂いたお客様が楽しく快適に食事をできるよう、明るい笑顔、きちんとした身だしなみ、相手を気遣う挨拶や立ち振る舞い・言葉遣い・マナー・気配り・ホスピタリティなどが必須となります。

 

【⑤ウェディングプランナー】

お客様が理想の結婚式を挙げられるよう、全面的にサポート・プロデュースしていくお仕事です。

ウェディングドレス(衣装)・料理・ウェディングケーキ・演出・会場の装花・司会など2人の要望を聞きながら形にしていきます。

新郎新婦にとって結婚式は、一生に一度の特別なセレモニー。

1件300〜500万円と高額であり高い売上が発生するため、非常に重要な役割があり責任も大きくなります。

コミュニケーション能力・営業力・ホスピタリティ・事務能力などの能力が必要となります。

未経験からチャレンジする場合は、接客経験もしくは営業経験が必須となるでしょう。

 

【⑥クローク】

クロークは、ホテルや宴会場の入口付近で、お客様の手荷物や上着などを預かったり、その受け渡しや荷物の整理などを行う仕事です。

お客様の大切な荷物を預かる仕事であり、絶対に取り間違えを起こしてはいけないため、慎重さや取り扱いの丁寧さが求められます。

開場直前や宴会の終了直後の短時間に沢山のお客様が訪れるため、要領の良さが求められると共に、スピードやスタッフ間のチームワークも欠かせません。

 

★このように未経験であっても、就職しやすいホテルの職種からスタートし経験を積む事で、更にキャリアアップしていける可能性があります。

今までの自分の経験や職歴と照らし合わせてマッチする職種があれば是非チャレンジしてみましょう。

 

未経験でホテルへの転職を成功させるには

 

未経験からホテル業界への転職活動をする時は、きちんと事前に準備をしてから取りかかる事をおすすめします。

ホテル業界への転職を成功させるためには、「面接対策」が重要になります。

それぞれについて、詳しくご解説していきましょう。

 

①面接対策

 

ホテル業界での面接では、自己PRを含め様々な質問がされます。

そのため、今までの経験や行動・価値観・職歴を整理し、自分の長所や短所・能力などを確認し今後どのような仕事をしていきたいのか、どんな事を実現したいのかを知る事です。

また、就職活動における面接では、自分の強みをアピールしていく事が大切になります。

これまでの仕事の中で得た経験を、今後ホテル業界で働く際にどう活かせるのか、どのようなアピールができるのかをまずは自分できちんと理解する事が大切です。

そのために必須になるのが自己分析。

【自己分析が必要な3つの理由】

①転職活動の軸を明確化するため
②自分のアピールポイントを知るため
③面接事に分かりやすく伝えられるようにするため

 

履歴書や職務経歴書に志望動機を書き始める前に、自己分析は必ず行っておきましょう。

・自己分析のやり方については→こちら

 

 

②志望動機

 

面接で必ず聞かれる志望動機。

非常に人気が高い業界の為、内定を勝ち取るためには明確な志望動機をきちんと伝えなければ選考は通りません。

 

【採用面接で企業が志望動機を聞く理由】

①自社と応募者がマッチングするかどうか
②自社で長く活躍してくれる人材なのかどうか
③熱意や意欲の高さの確認

 

応募者が企業を受ける際に「長く働ける会社なのかな・・」と思うように、企業側も採用する際に下記の点が重要になるからです。


・長く働いてくれる人材なのかどうか
・自社で活躍できる人材なのかどうか
・自社への志望意欲は高いのか

業界や企業の特徴・仕事内容を理解し、志望意欲や志望度が高いのであれば、入社後のミスマッチもおきず長く活躍できる人材の可能性が高くなります。

選考が始まる前に、ホテル業界に転職する上で大事なポイントをしっかりと押さえて志望動機を固めておきましょう。


・志望動機の伝え方については→こちら

 

 ホテルに就職するには   

 

ホテルに就職するにはどのような方法があるのでしょうか。

新卒採用の場合は、高校卒業後に短大や大学・ホテル系の専門学校に進学した方が、専門的な知識や教養を学ぶ事ができ就職の際に有利になります。

中途採用の場合は、職種にもよりますが、接客もしくは営業経験が必須となる事が多くなるでしょう。

 

 

①接客・営業経験を積む


ホテルの仕事は、礼儀やマナー・ホスピタリティが必要となり即戦力を求める傾向があります。

きちんとした言葉遣いや身だしなみ・立ち振る舞いが大切になります。

そのためホテル業務に関する知識も大切ですが、それ以上に社会人としてのビジネスマナーや常識、接客サービスの基本が身についている事が重視されます。

業界や職種は未経験であっても社会人としての経験は活かせる場面が多いので、接客や営業の経験を積むのが近道であり転職しやすくなるでしょう。

また、前述したように外国人のお客様も多くいらっしゃいますので、英語や中国語・韓国語などコミュニケーションレベルの外国語スキルがあると即戦力となります。

語学を活かして仕事した経験がある人は大いにアピールしましょう。

 

 

②ホテル専門転職エージェントを利用

 

ホテル業界未経験の場合は、転職エージェントを利用すると転職への近道になります。

特にホテル業界に特化したエージェントを使うと多くのメリットがあります。

業界の最新の情報が入ってきやすく、より詳しく業界についての情報をお伝えする事ができるからです。

また、企業とのパイプが太い為、非公開求人や最新求人が入ってきやすい点等があげられます。

その他にも下記のようなメリットがあります。

 

・各ホテルの採用基準を把握
・キャリアアドバイザーの業界知識が豊富
・非公開求人の紹介
・年収交渉
・履歴書や職務経歴書の添削
・転職活動の相談など様々な形でバックアップ
・ホテル業界知識の知識が豊富
・ホテル業界専門の面接対策 

など

 

◎自分では交渉しにくい年収交渉や、求人資料だけでは分からない就職後の様子などもご案内させて頂きます。

また、第三者が加わる事により客観的に御自身を見直す事で新たな魅力を発見できるという可能性があるという点も大きなメリットだと思います。

 

        まとめ        

 

未経験者でも、ホテル業界への転職は難しくありません。

特に、接客や営業の経験を持っているとチャレンジしやすいです。

ホテル業界未経験者であれば、ご紹介したように、まずは接客か裏方のハウスキーパーからキャリアをスタートさせていくのが一般的で、経験を積んだ後に他の職種へチャレンジしたり、転職したりしながらキャリアアップしていきます。

ホテル業務の経験や年数・スキルによって、条件の良いホテルへ転職する事も十分にできる業界です。

人と接するのが好き・ホスピタリティを発揮する事にやりがいを感じるという方は、是非ホテル業界へチャレンジしてみましょう。

2025.05.13