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ホテル業界への転職を考えた時に、「ホテル業界では、実際どの会社が大手なの?」そんな疑問を持つ方も多いはずです。

キャリアを考える上で、「どんな企業が業界をリードしているのか」を知ることはとても重要です。

売上高の上位に名を連ねるホテルグループは、安定した経営基盤だけでなく、豊富な研修制度や多彩なキャリアパスを備えていることが多いのが特徴。

今回は、最新の「ホテル売上高ランキングトップ10」(日系ホテル/2024年・2025年)をご紹介します。

就職先の企業を選択する際の参考にしてみて下さいね。

 

 

    売上高ランキングトップ10   

 

日系ホテルの国内のホテル売上高ランキングは以下のようになっています。

 

■1位:リゾートトラスト株式会社
2,493億3,300万円(2025年3月期連結)

■2位:アパホテル株式会社
2,260億円(2024年11月期)

■3位:ルートイングループ
1,847億400万円(2025年3月期グループ全体)

■4位:東横イン株式会社
1,439億円(2025年3月期 )

■5位:株式会社ホテルオークラ
930億8,200万円(2025年3月期 )

■6位:森トラスト株式会社
797億8,300万円(2025年3月期・ホテル事業)(グループ:2,816億円)

■7位:藤田観光株式会社
762億1,100万円(2024年12月期 )

■8位:西武・プリンスホテルズワールドワイド
713億7,600万円(2024年3月期)

■9位:株式会社東急ホテルズ
550億4,022万円(2025年3月期)

■10位:株式会社帝国ホテル
526億1,000万円(2025年3月期)

 

 

1位:リゾートトラスト株式会社

 

*主なホテルブランド*

・ベイコート倶楽部
・サンクチュアリコート
・XIV(エクシブ)
・ホテルトラスティ
・ザ・カハラ・ホテル&リゾート

 

会員権事業を中心に展開する、会員制リゾートホテル最大手。

愛知県名古屋市に本社を構えるリゾート企業で、従業員は9,046名(連結:2025年3月現在)

リゾートホテル・シティホテルを、国内に42施設・ハワイに1施設運営。

会員権事業の他にも、一般のホテル事業・レストラン事業・ゴルフ事業(14施設)・メディカル事業(31施設)・シニアライフ事業(23施設)などを展開しています。(2025年10月時点)

 

 

2位:アパホテル株式会社

 

*主なホテルブランド*

・アパホテル 

 

東京都港区に本社を構え、ビジネスホテル「アパホテル」のチェーン展開をメインに行っている企業で、従業員は4,500名。

ビジネスホテルだけでなく、アパホテル&リゾートブランドでレストランや温浴施設のついたホテルの運営も行っています。

ホテル事業の他にも、リゾート事業・賃貸事業・マンション事業(マンションの開発・分譲など)を展開。

国内外に904施設を運営。(※建築・設計中、海外・FCホテルも含む)(2025年10月時点)

日本で圧倒的No.1のホテルチェーンを目指し、海外展開にも力を入れていく予定です。

 

 

3位:ルートイングループ

 

*主なホテルブランド*

・ホテルルートイン
・ルートイングランティア
・グランヴィリオホテル


東京都品川区に本社を構えるビジネスホテルの運営を中心に行っている企業で、従業員は19,384名 ( 2024年1月現在 )

ビジネスホテルを中心に、「リゾートホテル」や「シティホテル」も運営。

ホテル事業(363施設)の他にも、飲食店(19施設)・ゴルフ施設(5施設)・温浴施設(10施設)・スキー場( 1施設)などを展開しています。(2025年10月時点)

 

 

4位:東横イン株式会社

 

*主なホテルブランド*

・東横INN

 

東京都大田区に本社を構えるビジネスホテルの運営を中心に行っている企業で、従業員は4,563名(2025年3月現在※パートタイム従業員含む)

1980年の創業以来、国内外に359施設(2025年6月時点)のビジネスホテルを展開している、全国トップクラスのビジネスホテルチェーン。

 

 

5位:藤田観光株式会社

 

*主なホテルブランド*

・椿山荘東京
・小涌園
・ワシントンホテル
・グスレイスリー

 

東京都文京区に本社を構え、宿泊施設をメインに運営する企業で、従業員は1,530名(2024年12月現在)

多くの皆様に「憩いの場と温かいサービスを提供したい」という創業当時からの理念を今も受け継ぎ、宿泊施設以外にも、レストラン・ウェディング・レジャー・温泉・ゴルフなど様々な業態を展開しています。

レジャー(リゾート)部門では、「下田海中水族館」「箱根小涌園ユネッサンス」、グランピング施設「藤乃煌」、ホテル部門では、「ワシントンホテル」「ホテルグレイスリー」「箱根ホテル小涌園」などを運営。

ウェディング部門では、「ホテル椿山荘東京」「ワシントンホテル新宿」「ルメルシエ元宇品」など多様化するウェディングのニーズに応える婚礼会場を運営しています。

 

 

6位:株式会社ホテルオークラ

 

*主なホテルブランド*

・The Okura Tokyo
・グランドニッコー東京 台場
・ホテルJALシティ東京 豊洲

 

東京都港区に本社を構え、主にラグジュアリーホテルを展開している企業で、従業員は3,349名(連結:2024年3月現在)

日本の「ホテル御三家」として、帝国ホテル・ホテルニューオータニと共に日本のホテル業界を牽引。

ニッコー・ホテルズ、JALシティも展開し、現在は国内に53施設・海外に26施設を運営。

旗艦ホテルとなるホテルオークラ東京は「世界をもてなす」というスローガンの下、世界中の賓客を高いクオリティでもてしています。

日本らしいホテルを作りたいと、「和」の要素を取り入れた設計と日本の伝統美を取り入れ洗練された高級感が特徴で、日本文化への配慮やおもてなしの心を大切にし、長きにわたり日本での高級ホテルとしての地位を築いてきました。

2020年に新たな建物として再オープンし、現在も日本の伝統美と最新の機能を備えたホテルとして、世界の著名人や国内外から多くのゲストが訪れています。

 

 

7位:西武・プリンスホテルズワールドワイド

 

*主なホテルブランド*

・ザ・プリンス
・グランドプリンスホテル
・プリンスホテル

 

東京都豊島区に本社を構える西武ホールディングス(鉄道系)の子会社で、従業員は6,921名(2024年3月時点)。

西武グループのホテルレジャー事業を牽引する中核会社となっています。

国内58ホテル、海外28ホテル(2023年12月現在)を展開。

国内4ブランド「ザ・プリンス」「グランドプリンスホテル」「プリンスホテル」「プリンススマートイン」に加え、子会社が運営する海外ホテル6ブランドなど国内外で10ブランドを展開。

ホテル事業の他にも、国内外にゴルフ事業(31施設)・スキー場・レジャー・スポーツ施設(10施設)・水族館や映画館などの施設を運営。

 

 

8位:株式会社東急ホテルズ&リゾーツ

 

*主なホテルブランド*

・東急REI
・東急ホテル
・エクセル東急
・東急バケーションズ

 

東京都渋谷区に本社を構える東急電鉄株式会社(鉄道系)の子会社で、従業員は3,346名。(連結)

東急グループのホテル・リゾート事業運営を担う中核会社となっており、全国に61のホテルを展開。(2025年10月時点)

2024年には、「DISTINCTIVE SELECTION」のブランドホテルが2店舗開業。

多様化するお客様のニーズに、幅広く柔軟に応え事業成長を実現していく予定です。

 

 

9位:森トラスト株式会社

 

*主なホテルブランド*

・ラフォーレ
・マリオット
・東京エディション虎ノ門
・翠嵐ラグジュアリーコレクションホテル京都
 ※外資系ホテルの運営受託(FC)などに注力

 

東京都港区に本社を構える総合不動産デベロッパー企業で、従業員は498名。 (グループ合計:3,779名)(2025年10月現在)

約70年に渡り「不動産事業」「ホテル&リゾート事業」「投資事業」の3事業を展開。

ホテルに関しては、外資系ホテルを誘致・運営受託を推進。

都心だけでなく、地方のリゾート地への出店にも注力し、ホテル・リゾート施設を現在36カ所運営しています。(2025年3月時点)

 

 

10位:株式会社帝国ホテル

 

*主なホテルブランド*

・帝国ホテル東京
・帝国ホテル大阪
・上高地帝国ホテル
・帝国ホテル京都(2026年春に開業予定)

 

東京都千代田区に本社を構え、全て直営で「帝国ホテル」を展開している企業で、従業員は1758名。(※2023年3月時点)

1890年代後半、日本政府は東京に海外賓客をもてなす高級ホテルの必要性を感じ、日本の迎賓館として開業、現在の日本のシティホテルの原型となっています。

以降、日本の「ホテル御三家」として、ホテルオークラ東京・ホテルニューオータニと共に日本のホテル業界を牽引。

明治20年の創業以来、約130年以上の歴史と一流のサービス・格式の高さで日本(東京)を代表する高級ホテルとして確固たる地位を確立。

日本で初めてランドリーサービスやウェディングサービス、バイキングを開始し、ホテルウェディングの基礎作りやホテルでのバイキングの定着・ホテル内で買い物ができるアーケードを初めて開設したのも帝国ホテル。

このように、日本のホテルのパイオニアでもある帝国ホテルは、多くのホテルに多大なる影響を与えており、現在でもその格式や歴史的価値を保ちながら、世界中からの訪問者を迎え入れ日本のおもてなしを提供しています。

 

 

  ホテル業界の最大手は?  

 

日本のホテル業界には、不動産系・鉄道系・リゾート系・ビジネス系など、さまざまな資本や運営母体を持つホテルがあります。

そのため、「大手」と一括りにするのは難しいのが実情です。

前でご紹介した売上規模を基準に見ると、業界を代表する日系ホテルとして挙げられるのが次の3社です。

 

 

日系ホテル

 

①リゾートトラスト株式会社
2,493億3,300万円(2025年3月期 連結)

②アパホテル株式会社
2,260億円(2024年11月期)

③ルートイングループ
1,847億400万円(2025年3月期 グループ全体)

 

 

外資系ホテル

 

日本に進出している外資系ホテルの大手4社は以下になります。

①マリオット・インターナショナル

②ヒルトンワールドワイドホールディングス

③IHGホテルズ&リゾーツ(インターコンチネンタルホテルグループ)

④アコーグループ

  

     まとめ      

 

ホテルの売上高ランキング1位〜10位をご紹介させて頂きました。

ホテル業界は、ビジネス・リゾート・シティホテルなど多様な形態で発展を続けています。

売上高ランキングを見ると、上位にはリゾートトラストやアパホテル、ルートイングループなど、全国的に展開する大手ホテルが名を連ね、いずれも安定した経営基盤と幅広いキャリアの可能性を持つ企業となっています。

一方で、外資系の進出も加速し、日本のホテル業界は大きな変革期を迎えており、今後益々「外資系VS日系」は加速していくと思われます。

転職を考える際は、自分がどの分野で活躍したいかを明確にし、企業の特徴や方向性をしっかり理解しましょう。

2025.10.21