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今回は、知っておきたいホテルの基本!ホテルの売上①に引き続き、

宴会部門の売り上げ構成についてご紹介していきます。

 

 

 ホテルの売上構成・内訳  

 

前の記事でもお伝えしたように、ホテルの売上に関わる部門は主に下記の3つとなっており、売上構成はおおよそ1/3づつの割合となっています。

 

ホテルの売上に関わる部門
・宿泊部門:約30%
・料飲部門:約30%
・宴会部門:約30%
・その他 :約10%

 

一般的なシティホテルの場合は、「3:3:3:1」の割合が多くなっています。

シティホテルとは、ファミリーからカップル、一人での利用など、幅広い客層に対応しているホテルです。

日本の都市部に位置する事が多く、格安ホテルから高級ホテルまで料金は様々。

飲食店や宴会場の他、ラウンジやジム、大浴場などが併設されているホテルもあります。

宿泊メインのビジネスホテルであれば、宿泊の部門の割合の収益が多くなりますし、宴会場の種類や数が多く結婚式に力を入れているホテルは宴会部門の収益が高くなります。

 

宴会部門の売り上げ構成は?

 

宴会部門の利益率は高く、ホテルの経営にとって重要な部門となります。

前述したように、ホテルの宴会部門での売り上げには、「一般宴会」と「婚礼」の2つがあり、様々な宴会に対応しています。

シティホテルでは、婚礼の売り上げが大きく占めていましたが、少子高齢化・ナシ婚の増加・結婚式のスタイルの多様化により、ブライダル業界での競争が激化。

そのため、一般宴会に力を入れるホテルも増えてきています。

ここでは、宴会部門の売上となる、「一般宴会」と「婚礼」を詳しくご紹介していきます。

 

 

一般宴会

 

一般宴会には、法人や個人の忘年会・新年会・謝恩会などのパーティー、企業の会議や研修・セミナー・各種イベント、大学や学会・国際会議・展示会・講演会などがあります。

その他にも、会見やディナーショー・音楽会・ファッションショーなどがあります。

特に近年注目されているのが、MICEという業界用語で呼ばれているもの。 

MICE開催によって、出展者や参加者の消費支出や関連の事業支出(宿泊・飲食・観光等)など、その地域周辺に大きな経済波及効果を生み出します。

内容によっては、滞在期間が長くなる事もあり、一般的なレジャーや観光よりもホテルの売上や周辺地域への経済効果が期待されます。

 そのため、ホテルの営業部門では、自社のホテルでMICEを行ってもらえるよう施策を練り営業活動を行っています。

 

 

MICEとは

MICEという造語は、下記4つの言葉の頭文字をとったもので、多くの集客が見込まれるビジネスイベントなどの総称です。

・Meeting(企業などの会議)
・Incentive(企業などの報奨イベント)
・Conventio(国際会議)
・Exhibition(展示会・イベント)


 

 Meeting(ミーティング)

 

・企業の会議
・ミーティング
・研修
・セミナー 等


・グループ企業の役員会議
・海外投資向けの金融セミナー

 

 

 Incentive(インセンティブ)

 

・従業員の表彰や研修
・企業の報奨  等


・社内営業優秀成績者への表彰
・○○周年記念パーティ
・社内研修を兼ねた旅行

 

 

 Convention(コンベンション)

 

・展示会
・見本市
・文化、スポーツイベント 等


・東京モーターショー
・オリンピック
・東京国際映画祭
・国際宝飾展

 

 

 Exhibition(エキシビジョン) 

 

・国際機関、国際団体、学会。協会等が主催または後援する総会や会議 等


・IMF・世界銀行総会・国際幹細胞研究会議
・APEC貿易担当大臣会合

 

 

◎MICEは、何百人〜何千人という規模で利用される事が多くリピート率も高いため、ホテルにとっては非常に大きな売上となります。

インバンド数を増やす1つの大きな要素となりますので、国をあげて取り組んでいる分野でもあります。

 

 

 

婚礼

 

現在、日本の結婚式は、ホテル・専門結婚式場・ゲストハウス・レストランをメインに行われています。

その中でもホテルウェディングは結婚式の定番のスタイルとなっており、ホテルの収入源の1つとして経営を支えています。

ここではホテルウェディングの特徴をお伝えしていきます。

 

 

①幅広い年齢層に対応可能


結婚式には、親族から友人・会社関係など幅広い年齢層の方が出席します。

ホテルでは、どのような方へも丁寧かつ、上質な接客を行う教育がなされているため、最高のおもてなしを提供する事ができます。

結婚する2人はもちろんの事、ゲストに与える安心感や期待感はホテルならではのものと言えるでしょう。

ただし、サービスの品質などにより力を入れている格式があるホテルは、ブランドや知名度があり費用が高くなる事も多くなります。



②様々な設備が充実


ホテルは、宿泊施設・レストラン・カフェ・美容室・写真館・花屋などの施設が充実しています。

その為、ホテル内のカフェで過ごせたり、美容室でヘアメイクをセットしてもらえたり、遠方から来るゲストが宿泊できたりと非常に便利。

バリアフリー設備が整っているので年配のゲストも安心です。



③宴会場・挙式のタイプが選べる


ホテルは宴会場の数も多く、様々な大きさやタイプがあり、1日に何組もの結婚式が行われます。

家族や親しい友人だけの少人数ウェディング〜100名以上の大人数での結婚式をするの事も可能。

また、ホテルウエディングは、教会式・人前式・神前式など挙式スタイルから自分が好きなスタイルを選べます。

ただし、ホテルの場合、いくつかのプランが用意されており、その中から決めていく事が多くなっています。

そのため、決まったプランやアイテムの中で選ばなければならない事も多くオリジナル感は出しにくいです。

  

◎ホテルウェディングにはこのような特徴があります。

前述したようにブライダルマーケットは縮小傾向に。

ホテルウェディングもより一層の新しい発想や提案が求められています。

 

    まとめ     

 

今回は、ホテルの宴会部門の売上に関して詳しくご紹介させて頂きました。

主に、「宿泊部門」「料飲部門」「宴会部門」で成り立っているホテルですが、それぞれホテルの売上構成の割合は異なります。

ホテルに就職する時には、どの部門に力を入れているホテルなのか、自分のしたい仕事と合っているのか照らし合わせてみて下さいね。

 

 


 

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2024.12.17