
サービス業界の最高峰とも言われているホテルのお仕事。
憧れる方も多い業界ですが、就職したものの、「年収が下がった」「思っていた収入と違った」「勤務形態が合わなかった」というケースもなくはありません。
特に、宿泊部門は夜勤帯のシフトも入ってくる部署になります。
そこで今回は、ホテル業界(宿泊部門)の給料事情や勤務形態についてお伝えします。
ホテルの仕事の給料はどの位?
ホテルスタッフのお給料は、就業する会社・地域・職種・年齢・スキルによっても大きく異なります。
ここでは一般的なお給料の平均額に関してお伝えしていきます。
ホテルマンの平均月収・初任給
ホテルマン(宿泊業)の給料は、他の業界と比較しても年収が低い傾向にあります。
宿泊・飲食サービス業の平均月収と初任給は以下の通りとなっています。
平均月収は全産業(15産業)の中で最低水準となっている一方で、学歴別初任給と比べると若干高い傾向にあります。
(※参考:厚生労働省令和5年賃金構造基本統計調査・令和5年東京都産業労働局より)
<宿泊・飲食サービス業の平均月収>
25万9千円〜
<初任給>
○高卒 :20万7千円〜
○専門卒:21万3千円〜
○短大卒:21万5千円〜
○4大卒 :22万円〜
4大卒 :21万2千5百円〜
短大卒:20万円〜
専門卒:20万円〜
高校卒:18万3千3百円〜
どの業界においても言える事ですが、新卒者や入社間もない頃の給料というのは高いものではありません。
3年・5年と長く働き、スキルやキャリアをつけていく事で、給料を上げていく事ができますので、自分のキャリアプランと照らし合わせながら仕事について考える事が大切です。
ホテルマンの平均年収
ホテルのグレードなどによって多少の差はありますが、一般的なホテルマンの平均年収額は、300万円〜360万程度です。
部門長である支配人・副支配人・マネージャーなどの管理職の平均年収額は、400〜600万円が相場とされています。
※賞与は企業によって異なりますが、宿泊業界の平均月収25万9千円×12ヶ月分で計算すると想定平均年収は、約310万円となります。
この金額に賞与を足した金額になります。
全体:458万円
男性:563万円
女性:314万円
(※国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査より)
日本の平均年収と比べると、ホテルマンの年収は少し低い水準からスタートとなるのが現状です。
しかし、勤務先や地域・年齢によっても異なりますし、今までの経験・スキル・能力によって大きく変わりますので一概に言えないのが現状です。
高級ホテルや外資系ホテル、また総支配人クラスになると年収が1,000万円を超える人もいます。
どの業界にも言える事ですが、役職が上がり管理職につくと責任も大きくなりますので、役職手当がつきその分お給与もアップしていきます。
管理職に就くためには、様々な部署で経験を積みスキルアップしていく事が必要となります。
ホテルマンの手取り金額
ホテル業界に限らず、社員として企業で働く場合、額面のお給与から保険料や税金が控除されるので、手取りでもらえる月収は額面より3~5万引かれた金額になるでしょう。
具体的には、下記の保険などが天引きされます。
・健康保険
・厚生年金保険
・介護保険
・労災保険
・雇用保険
宿泊業界の平均月収から、3~5万引くと、手取り金額のおよその金額は、20万円〜23万円位になるでしょう。
ホテルの宿泊部門の勤務形態
ホテルは24時間365日稼働しています。
そのため、勤務時間は職種やホテルによって変わってきますが、交代制での勤務となる事が多くなっています。
勤務時間
日勤・夜勤の2交代制か、早番・遅番・夜勤といった3交代制になっています。
ベルやドア・コンシェルジュは夜勤の勤務は殆どないですが、フロントに関しては夜勤の勤務も出てきます。
1日の勤務時間は7.5~8時間が基本となっています。
殆どの職種が交代制となっているため、残業などはほぼなく時間通りの勤務ができる事が多いです。
コンシェルジュはお客様の対応が終わった後に、手配業務や事務作業などがあるので残業になる事は多々あります。
<ホテルのシフト例>
2交代制の場合
日勤
7:00〜16:00
13:00~22:00
夜勤
22:00~翌7:00
3交代制の場合
早番
7:00~16:00
11:00〜20:00
遅番
13:00~22:00
17:00~翌11:00
夜勤
22:00~翌7:00
★ホテルによって、時間の配分は異なりますので、応募の前にはあらかじめ求人内容を確認しておきましょう。
休日
休日は月8~9日となりますが、宿泊されるお客様は土日祝が多いため、平日のシフト制が多くなります。
またゴールデンウィークや夏休み、お盆や年末年始など世間が長期的な休みの時期は、ホテルは繁忙期になるのでスタッフが長期休暇を取るのは難しくなります。
年間の休日としては産休育休や年次有給休暇、慶弔休暇が取れます。
まとめ
今回は、ホテルマンの給料や勤務形態について解説しました。
宿泊業界の給料は、他の職種に比べて低いものの、長く勤務して役職についたり、外資系のホテルや大手日系ホテルに就職すると、比較的平均以上の年収をもらえる仕事です。
また、職場環境や福利厚生が整ってきているホテルも増えてきています。
しかし、業界の特徴として交代制の勤務や土日・祝日・連休などが取りにくい・立ち仕事が多いなどの大変さは否めません。
シフト制であっても、職種によっては遅い時間や夜勤があるため、生活リズムやタイムスケジュールをしっかり管理しながら働く事が大切になります。
大変な面もありますが、お客様にとってなくてはならないサービスであり、毎日多くのお客様に直接感謝される業界です。
人の喜びに立ち会えたり感動を与えられる仕事であるため、大変な事よりもやりがいが上回る方が多いようです。
やりがいなのか、お給与なのか、プライベートとの両立なのか人それぞれ優先順位があるかと思います。
ホテル業界と言っても、それぞれの企業で細かいお給料や福利厚生は異なりますので、求人でしっかり確認しましょう。
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2024.12.17